勉強日記

備忘録

話好きのお婆さん

今年の職場では、時折他病院との合同カンファレンスが開催されます。3月のSTEP3の勉強をしながら、合同カンファレンスの発表に当たったのでそちらの準備もしっかりとする。

 

今年の病院は環境が特殊です。発表内容は自病院、他病院どちらからも関心を持ってもらいたかったのでしばらく悩みました。当日はQ&Aセッションが弾んだので悩んだ甲斐がありました。将来的にキャリアを積んだら、もっとアカデミックで教育的な発表ができればと思います。

 

会場から最寄りの駅で快特電車に乗り、上級医と横並びで座って雑談をしていたら、目の前に70代くらいのお婆さんが乗ってきました。席を譲ったら喜んで頂けて、なんだかいいことをした気分。

とてもお話好きなお婆さんで、そこから盛り上がりました。上級医と英語で話していたこともあり、お婆さんの過去の海外旅行の話など雑談をした後にとても興味深いお話を聞きました。

 

お婆さんは北関東に住んでいらっしゃって、お孫さんが今年大学受験の年だった。お孫さんは新生児の時に心奇形の手術をしており、その経験から医者に憧れをもった。文化部に所属して、部活でも全国上位の成績を残す聡明なお孫さん。模試でも成績上位を取り、第一志望の医学部は射程圏内だった。

しかし、運悪くも志望校に落ちてしまう。落ち込んだお孫さんを励ますために会いに行く途中とのこと。片道で3時間弱かかるその道中。

 

偶然もあるもんだなと思いました。

大学受験に失敗した思い出は、辛すぎて忘れかけていました。現役で大学受験に失敗し、それを1年間引きずって、偏差値も下がった挙句結局あまり行きたくもない大学に入学する。もっと勉強すればよかった、、、。

 

お婆さんのお話を聞いて、お孫さんが元気になって欲しいと思いつつ僕の受験失敗談をシェアさせて頂く。ありきたりなことしか言えませんでしたが、ぜひ後期入試を頑張ってほしいと伝えさせて頂きました。

 

身内はもうすでに大学受験は終わっているし、医者になりたいと強い志をもって学ぶ若者の話を聞くことはしばらくありませんでした。そんな中で、勉強に励むお孫さんと応援するお婆さんを見て、なんだか昔のひたむきな自分を思い出しました。僕ももっと頑張らないとな、、と。

 

最後に電車を降りる際に、名前を聞いてくださいました。

”とても貴重な話をありがとうございました。先生のお名前とアドバイスを孫に話してみるわね。”

いつか医者になったお孫さんに会えることを楽しみに、恥ずかしくない先輩になれるように頑張ろうと思いました。